2021年02月16日
①「ボブという名のストリートキャット」シリーズ最新刊のご紹介。②401号発売中。
コロナ禍は、感染者が減少傾向となっているものの、安心できる状況ではなく、今が我慢の時ですね。その我慢の時、ステイホームにおいて読書する最適の本の紹介です。
その本のタイトルは、『ボブが遺してくれた最高のギフト』。
この本は、ホームレスの青年・ジェームズの人生を一匹の野良猫・ボブが好転させていく、そんなふたりの友情物語が大きな話題を呼び、全世界シリーズ累計1,000万部ベストセラーとなった『ボブという名のストリート・キャット』をはじめとする〈ボブとぼくの物語〉シリーズものの最新刊です。

英国で昨年公開された映画『A Christmas Gift from Bob』(今年日本公開が決定済み)の原作でもあるこの最新刊では、薬物依存症を克服し、ロンドンで雑誌『ビッグイシュー』の販売者として働くようになったジェームズが、記録的な寒さと脚の痛みで動くこともままならない状態に。厳しい状況に見舞われながらも、薬物に救いを求めていた過去と決別し、大切な存在となったボブとの幸せなクリスマスを過ごすために奮闘する中で気づいた、周りの人との温かい交流を描いています。
この本を、出版元である辰巳出版のご厚意で、ビッグイシュー販売者が昨年12月1日から路上で販売しました。雑誌『ビッグイシュー 日本版』と同じ仕組みで、1冊販売するごとに定価1760円の半額が販売者の収入となります。5冊販売すれば約4,000円の収入になり、厳しい寒さのなか数日間、温かい場所で寝食ができるようになります。
結果、12月中旬には、予定した500冊が完売し、追加の250冊も1月上旬には完売するほどの人気ぶりでした。

現在では、路上販売は終了していますので、書店で購読して楽しんでください。
『ボブという名のストリート・キャット』は、映画『ボブという名の猫、幸せのハイタッチ』にもなり、この映画も全世界でヒットしています。静岡市内では、静岡シネギャラリーで2016年に上映され、大変好評だったと聞いています。

ボブは、今までビッグイシュー誌面でも5回登場しています。どの号も人気となり、完売しているものも多くあります。
ボブは、残念ながら、昨年6月15日に14歳で亡くなっています。改めて、ボブが遺してくれた多くのものを大切にしていきたいですね。追悼版のブログは、こちら。
2020/06/20

映画『A Christmas Gift from Bob』は、日本公開としてすでに新宿ピカデリーや銀座シネスイッチなどが上映を決定済み。日本公開における邦題が『ボブという名の猫2 幸せのギフト』に決定しています。
【最新号399号の紹介】
スペシャルインタビュー:ムハマド・ユヌス
特集:アリ、1億5000万年の生き方
スペシャルインタビューのムハマド・ユヌスは、従来の銀行からはお金を借りられない貧困層の人々に、無担保で少額の融資を行う「マイクロクレジット」。この仕組みをバングラデシュから世界中に確立させたソーシャル・ビジネスの第一人者で、2006年にノーベル平和賞を受賞しています。今後の世界が進むべき道、若い人へのメッセージを送っています。
「人間は利己的ではない。人間は確かに自己の利益のために行動するが、それ以上に共通利益のために行動する」
「貧困は、本人ではなく富の一極集中というシステムが生み出したもの」
「できるだけ突拍子もないアイディアを思い描いてほしい。思い描いたことは実現する。・・・・・・・・・」

特集「アリ、1億5,000万円年の生き方」
人類がこの地球上に登場したのは20万年前、アリは約1億5000万年も地球上で生きのびてきました。2020年春以来、新型コロナウイルスで苦しんでいる私たちは今、アリに学べることがあるのではないでしょうか。北極と南極以外の大陸に生息するアリは、地球上で成功した生物でその生き方も多様です。驚きに満ちた知られざるアリたちの生き方を研究してみましょう。

その他、同志社大学の浜矩子教授からは、中間所得層がやせ細り、リベラルな民主主義と安定を支えてきた中道政治が存在感を失いつつある統合欧州の危うさを訴えるレポートもあります。読みどころ満載の最新号です!!

ビッグイシューは、フェアトレードショップの「Teebom」(静岡市葵区駿府町1-50)、
「晴天」(浜松市東区有玉南町2350-4)で毎号販売しています。バックナンバーも注文できます。
2021年02月02日
『美術家 奈良美智スペシャルインタビュー』 ビッグイシュー400号記念発売中!!
2003年9月11日に「ビッグイシュー日本版」1号が創刊されてから17年。2月1日号で400号となりました。ビッグイシューの活動を支援している読者会として、とてもうれしく思います。



400号を記念した表紙作品とスペシャルインタビューは、美術家の奈良美智さん。

奈良さんは、何度かビッグイシュー誌面に登場していますが、インタビューの最初にも紹介されているのが2015年9月1日発刊の270号。創設12年記念の号でもあります。
表紙と、裏表紙に奈良さんの作品が描かれています。
特に、裏表紙の「NO WAR!」が印象的です。
この号の発売時は、国会前で安保関連法案に抗議するデモが行われていた時期。この「NO WAR!」のビッグイシューを掲げる人がデモの中で多く見られ、そのことに奈良さんは「ちょっとビックリしたけど、うれしくもありました」とインタビューで語っています。
この270号の特集は、「2015年ストリートデモクラシー」。2015年7月の安保法制の強行採決に反対する「SEALDs」などの抗議行動を特集しています。まさに、メッセージが伝わった作品になっていました。

なお、残念ながら、270号は、sold-outとなっており、バックナンバーの購入はできません(写真は個人で大切に所有していたものをアップしました)。
最新号の400号を購読して、奈良さんの魅力を感じてほしいです。奈良さんは語っています、「一番大事なのは基礎から自分のフォームへ移行していくこと」「本当に見てほしいものは目に見えないもの」「コロナ後の世界に大事になってくるのも小さなコミュニティみたいなものじゃないのかな」・・・・・・・。
400号の特集は、「希望へ――英国、米国、ドイツからの報告」
パンデミック宣言から1年。まだまだ収束の道のりが遠い状況です。コロナとともに生きるために、またコロナ後を見すえて、市民やその活動はどんな展開を見せているのか、英国、米国、ドイツ在住の3人のジャーナリストの身近な地域で行われている活動、現地で注目される活動についてのレポートです。
英国の「3度の都市封鎖が促進する助け合い運動」、米国カリフォルニアの「増える家庭&地域菜園」、ドイツの「ベーシックインカム実証実験、高齢者ファーストを徹底した大学町」の活動、それぞれ興味深く感動的です。コロナ禍で何が起きているのか、何を変えなければならないか、何を大切にするかなどを考える特集です。

その他コロナ禍に関連した記事として、雨宮処凛さんの活動日誌では自己責任論の内面化の問題を、ビッグイシュー基金も共催団体として運営に関わった「年越し大人食堂2021」の様子をレポートした記事もありますので、ご確認ください。

ビッグイシューは、フェアトレードショップの「Teebom」(静岡市葵区駿府町1-50)、
「晴天」(浜松市東区有玉南町2350-4)で毎号販売しています。バックナンバーも注文できます。
詳しくは、下記をご覧ください。
現在ビッグイシューでは、第4次「コロナ緊急3か月通信販売」を展開中です。
通信販売にもご協力をお願いします。
詳しくは、1月8日のブログをご覧ください。
2021/01/08